「三方良し(さんぽうよし)」という言葉を知っていますか。これは、「売り手良し」「買い手良し」「世間良し」の三つの「良し」のことで、売り手と買い手がともに満足し、また社会貢献もできるのがよい商売であるという近江商人の経営哲学を表現した言葉です。
さて、ジャンプ教室とホップ教室の常勤職員を対象に「アサーション」の研修を行いました。この研修は、上級教育カウンセラーの田川寿一さんを招いて、2022年1月17日、24日、31日と3回連続で行い、講義とワークをとりまぜて「アサーションの基礎と技法」について学びました。
研修では、初めにアサーションとは「自分も相手も大切にする自己表現」であり「相手の気持ちを聞くことが基本」であること、また人間関係において大切にされなければならない「アサーション権」というものがあることなどを学びました。さらに、アサーションの6種類の技法を教えていただき、その中の「I(アイ)メッセージ」と「DESC法」の2つに技法を使って、生活の中で遭遇する4つの場面でのアサーティブな表現方法を考えて発表しするというワークを行いました。
人間関係における自己主張のタイプには、次の3つがあるそうです。(「作為型」を加えて4つに分類する場合もあります。)
1.非主張的(non-assertive)
自分より他者を優先し、自分のことを後回しにするタイプ
2.攻撃的(aggressive)
自分のことだけを考えて他者を踏みつけにするタイプ
3.アサーティブ(assertive)
自分のことをまず考えるが他者にも配慮するタイプ
この3つのタイプは、しばしばドラえもんのキャラクターに例えられます。いうまでもなく、1は「のび太」、2は「ジャイアン」、3は「しずかちゃん」です。もちろん、ひとりの人が常に同じタイプというわけではありません。自己主張は、そのときどきの相手や状況によって変わる方が自然かもしれません。
ジャンプ教室では、子どもたちがよく話し合いをします。話し合う前には、指導員の先生が「のび太」「ジャイアン」「しずかちゃん」の話をして「いい話し合いになればいいな」と伝えています。
この研修で学んだ知識を、実践知として役立てることができよう頑張ります。
なお、冒頭に紹介した「三方良し」は、私が「アサーション」でまっさきに思い浮かべた言葉です。