児童発達支援・放課後デイサービス

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早期発見・早期支援について

この文章の要旨

発達の特性

発達障害の早期発見・早期支援は、国も体制の整備を積極的に進めています。子ども家庭庁が策定した「こどもまんなか実行計画2024」(2024年5月)には、「障害や発達の特性を早期に発見・把握し、適切な支援・サービスにつなげていくとともに、乳幼児期・学童期・思春期の支援から一般就労や障害者施策への円滑な接続・移行に向けた準備を、保健、医療、福祉、保育、教育、労働など関係者の連携の下で早い段階から行っていく。」(「こどもまんなか実行計画2024」28ページ)と記載されています。

子どもの成長発達のしかたは、一人一人違います。月齢や年齢ごとの目安はありますが、この目安を達成することが子育ての目的ではありません。また、平均からはずれたからといって、子育てが失敗したわけでもありません。

子どもの発達に関する情報は、多くの子どもたちを調査して得られた平均値です。発達のすべてが平均値という子どもは多くはありません。

発達は、すべての人においてバラバラですし、一人の中でも凸凹があるのがあたりまえなのです。

しかしながら、凸凹の幅が大きく、乳幼児期に発達障害を疑わせる特性を示す子どもたちがいます。例えば、「かんしゃくがひどい」「人の興味を示さない」「一人でも平気」「落ち着きがない」などです。

このような発達特性を有する子どもたちが、すべて「発達障害」と診断されるわけではありませんが、早い時期から、親や保護者を含めた周りの人たちが、発達の特性に応じた育て方、関わりかたを知っておくことで、将来子どもに問題が生じたときに、適切な対応が可能になります。

療育

乳幼児期は、ことばをはじめとしたコミュニケーション能力や対人関係や社会性の発達、様々な認知機能の習得等、学校における学習や集団生活、その後の社会的自立の基礎となる能力を形成する時期です。この時期に適切な支援を受けられないと、就学後の学習面や生活面に様々な困難を抱えることが多くなります。その結果、抑うつや情緒不安などの神経症状が出現したり、不登校やいじめ、引きこもり、不適応行動等の二次障害が生じたりしててしまうこともあります。

したがって、乳幼児期にたとえ軽微でも発達障害の特性に気が付いたら、早期に支援を開始することが、社会的不適応となるリスクの軽減につながります。

このような気付きは、1歳半健診、3歳児健診における医師や保健師さんなどからの指摘によるときもあります。親自らの気付きにせよ、他者からの指摘による気付きにせよ、不安な時や何らかの支援を受けたいときは、相談しましょう。健診時の医師や保健師、かかりつけ医、役所の保健窓口などで受付けてくれると思います。

支援の方法として「療育」受けるという選択肢があります。児童発達支援(未就学児対象)、放課後等デイサービス(小学生・中学生・高校生対象)の事業所に通う(利用する)などで受けられます。これは、発達障害の診断が無くても利用できます。先ほど挙げた相談先に聞いてみてはいかがでしょうか。

「療育」とは、簡単にいえば、発達の凸凹を整え、凸凹に応じたスキルを身に付け、普段の生活や園・学校での生活、社会に出てからの生活をスムーズに送ことができるようにするための「発達の援助」です。(※)

「自分の凸凹を理解し、うまく付き合っていく方法を学ぶ」とも言えるかもしれますん。

 療育の体験もできます。「児童発達支援 ステップ光町・ホップ教室」では、体験を受付けています。体験をご希望の方は、電話(082-568-2123)またはウェブサイトからお申し込みください。

(※)注意してほしいのは、「凸凹さは残る」という事です。療育は、凸に揃えたり、凸凹を無くしたり。平らにすることではありません。繰り返しますが、凸凹に応じた発達の援助です。凸凹(個人の発達上の特性)を完全に無くすことは、現代の医療でも出来ないといわれています。

参考にした資料

子ども家庭庁 (2024). こどもまんなか実行計画2024 

本田秀夫 (2013). 「発達障害の子どもを早期発見・早期支援することの意義」精神治療医学 28(11)1457-1460(59-62)

本田秀夫 (2014). 発達障害へのアプローチ-最新の知見から-第3回 発達障害の早期支援 精神療法 40(2)244-252(111-119)

稲葉美映子 “3割の子どもが平均値外! 医師が作った発達の凸凹をサポートするアプリ 信州大学医学部・本田秀夫教授#1~専門家による子育てサポートアプリ「TOIRO」~” コクリコ 2022-07-21 https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/health/wDmYj(2025-03-29)

稲葉美映子 “子どもの発達障害 「定型発達を目指さない」育て方と環境

信州大学医学部・本田秀夫教授#2~発達障害の今と親の接し方~” コクリコ 2022-07-23 https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/health/Iut2M?page=2(2025-03-29)

稲葉美映子 “子どもの発達の見守り方 「今できること」を見つける親の心がけ 信州大学医学部・本田秀夫教授#3~子どもの発達の見守り方~” コクリコ 2022-07-25 https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/health/91b3F(2025-03-29)

稲葉美映子 “発達障害の「二次障害」 不登校や引きこもりの予防策を専門家が解説 信州大学医学部・本田秀夫教授#4~発達障害の二次障害~” コクリコ 2022-07-27 https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/health/6Ops4(2025-03-29)

稲葉美映子 “通常学級or特別支援学級?発達が気になる子の小学校について専門医が伝授 信州大学医学部・本田秀夫教授#5~発達障害と小学校生活~” コクリコ 2022-07-29 https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/health/7akRv(2025-03-29)

“【医師監修】うちの子「発達障害」? 診断、療育、就学…まずは正しい知識を知ろう! 「発達障害」について小児科医・児童精神科医・療育の専門家がわかりやすく解説” コクリコ 2024-03-18
https://cocreco.kodansha.co.jp/cocreco/general/childcare/hattatsu/M6I9K?page=2(2025-03-29)

柘植雅義監修・本田秀夫編著 発達障害の早期発見・早期療育・親支援(ハンディシリーズ 発達障害支援・特別支援教育ナビ) 金子書房 2016

その他たくさんの書籍、ウェブサイトを参考にさせていただきました。

ありがとうございました。

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